23話 2002年1月6日は日曜日で最終日 2002年1月6日日曜日
今日は帯広に戻る日だ。
明日から団長もW.A.Rも普通に仕事だ。
タカサカは?
ホテルの部屋は容赦なく、三人をとにかくアタタメつけた。
しかし、前日の歩き疲れからタカサカはそんなにもウナサレルことはなかった。
それでも、何度かペットボトルの水に助けられた。
袋一杯の氷は溶けて、トレイには水が漏れ出ていた。
三人のなかで一番に起きたのはタカサカだった。
ソーと身支度を整えた。
二人はまだ寝ている。
日曜の朝からは、オコチャマ番組花盛り。でも、何を見たのかは忘れてしまった。
仮面ライダーは見た。なんか深刻だった。こんなヘビィな内容で子供が喜ぶのだろうか? 不思議だ。大人用なのは確かのようだ。
(注 最近の子供向けの番組は「かつてその番組を見ていた子供」たちがつくっているので、設定を細かくしたり、ドラマを複雑にしたりして、子供たちが見る、ということを忘れているような気がする。だから「オマージュ作品」のようになってしまって、記憶に残るような作品が出来ない。『仮面ライダー』ではない、かつて味わった『仮面ライダー』の「面白さ」を作り上げる努力が必要なはずだ)
そーこーするうちに団長が目覚め、洗面所に入った。
W.A.Rはまだ寝ていた。
モーニングサービスは何にしようか?
昨日は洋食のバイキングであった。ミチのホクホク顔が思い出される。
良かった。
「W.A.R 起きてぇ」
と何度か起こす。W.A.Rはユラユラとシャワーを浴びにいった。
最終日で三人のテンションは下がったままだ。
今日は帰るだけ。そんな印象が強かった。
朝食は軽食喫茶でのサンドイッチにした。
サービスの時間も、もうあとわずかという時間であった。
三人は奥の席に付いた。
そして出された。サンドイッチが。
その場では言わなかったが、なんだかパンの周りがカリリと乾燥していた。
言わなかった理由は、タカサカがサンドイッチを強く押したからだ。
テンションの低いところでタカサカがヘタを引いたという印象は少しでもウスメテおきたいと考えた。低レベルの官僚的な保身術。
(更なる注 改めて読み返して思ったが、なんて小さい男なんだ…)
タカサカは無言で食べた。
そーこーしているうちに、ウエイターが一人、カドのランプ風の電球を付け替え始めた。順番、順番にこちらへと向かってくる。
別に三人がいなくなってからでもよいではないか! と普段温厚なタカサカは思った。
けれど、温厚なのでクチにはしなかった。
今日は特に予定はなかった。
飛行機は17時だったのだが、それまでの時間をどーツブそうか?ぐらいの状態だったのである。
正直、もったいない話しである。
で、東京観光らしく、お台場へと向かうことにしたのである。
別にどーしても行きたいトコロってことでもないところってのが、更に三人のテンションを押し下げた。