マボロシの東京散策2002 #13

13話  オォ!タロゥ!オカモォトゥッ!! 2002年1月5日土曜日

ああ、おなかがすいた。だってお昼だもん。

青山ブックセンターのエスカレータを昇ってゆく。
ああ、なんか香ばしい醤油の焦げた匂いがする。する? タカサカには匂ったのだ。

ここにきて、曇ってはいるのだが、雨はやんでいた。良かった。
いや、よくない。手許にはバシカメ購入のビニール傘が。
団長は捨てようとする。
しかし、タカサカにはそんなことはできない。根っからのもったいながり屋のタカサカ。
それに、ほんのさっき受けた恩をアッサリとは捨てられないではないか?
ねえ?

で、タカサカの気持が通じたのか、団長も捨てるのを一時保留してくれた。
しかし、ジャマくさいのはほんとうである。知らんプリして太郎を目指した。
(注 傘はマジで邪魔くさくて本気で捨てようと考えていたのだが、捨てる場所がなくて仕方がなく持っていた次第である。昔、修学旅行でも同じ経験をした記憶がある。傘のリサイクル場所があるといいのにね)

立派な構えの国連大学の前を通り、地図にある紀ノ国屋を目印に歩く。
てっきり本屋だと思っていたが、アーラ違った。
『紀ノ国屋』はくだもの屋さんで、『紀伊国屋』が本屋さん。
へー。

くだもの屋さんの『紀ノ国屋』の前の青山通りの横断歩道を渡る。すると、そこは有名な『青山骨董通り』。
ちなみに、名付け親は『いい仕事してますねぇ』で名の知れた中島先生である。

近い!
タカサカも団長も色めきたった。
少なくとも、タカサカは色めきたったぞ。だって、今回の東京の旅の目的の第一目標だったのだから。苦節3年、ついにやってきた。

ちょっと行きつ戻りつして到着。

普通の民家もあり、オシャレなお店もありの立地。
もともとが太郎のアトリエ兼住居なのだから、当たり前か。

岡本太郎記念館!
もう、外観からタローパワー爆発である。
跳ねるタカサカは団長のデジカメに収まる。団長も収まった。
記念館の前にはオトナチックなブティックがあった。中の店員は普通にいた。別に、それは珍しい光景でもなんでもないのだろう。数知れぬたくさんの人が、記念館の外で記念撮影をしたのだろう。

さて、入り口へと向かう。
一歩、足を踏み入れたとたんの衝撃!

ナンダ! コノ、ニワ ハ!?

熱帯の植物のような大きな樹。ヤシ? シダ? そんな感じの。
その中に、太郎の子供たちとも言える造型物がワラワラといる! キャー!!

夜だとコワイかも。

詳しくは後にしよう。
個人住宅の普通のドアを開ける。静か。
ここでは土足厳禁。くつを脱いでスリッパを履く。
ガラスのショーケースにはタローグッズが! オォ!

チケットを買う。一般600円。小学生300円。

さあ、潜入だ。
改造したとはいえ、岡本太郎の暮らした家だ。なんだか、お初のお客さま感覚である。
緊張のあまり、タカサカは早速トイレへ向かう。

本当にいらぬ話しであるが、タカサカはトイレ好きで通っている。
することもするが、お店や公共の場のトイレの雰囲気の観察も好きなのである。

やはり、汚いよりキレイなほうがいいし、臭いよりもイイニオイのほうがイイ。
(注 タカサカがトイレへ行ってる間に携帯電話が鳴った。会社の同僚からである。青山ブックセンターで何か買って欲しいものがあるかどうか確認の電話を入れたのだが、あいにく電話にでれなかったみたいだった。しんとした記念館のなかで電話をするのは気まずいのでとっとと会話を切りあげた。ごめんね、Oくん)

準備完了。さあ、太郎よお茶でもしよーではないか!といった気分である。
まずは、タローのアトリエへと向かう。
出入り口が少し低く、頭を下げて移動する。

あぁ! はたしてそこに広がるメクルメクタローワールド!!
まずは稲妻が落ちたかのような原色のリビングに2人はたまげたのであった!!

続き
#12