マボロシの東京散策2002 #17

17話 歩くのですね 2002年1月5日土曜日

無事に『目黒寄生虫館』を観覧。良かった。
キモイ寄生虫を見たというのに、オナカはすいたままだ。

「オトーサン オトーサン オナカ ガ スイタ ネ」

さて、どーしよう? どーする?

予定では神田の本屋街を回ろう! ってことになっていましたね?
んで、行くことになった。
え! 行くの?
そう、タカサカも団長も『本』ってものが好きなのだ。
別に、食わなくても『本』!ってことでもありませんけど。
(注 本が好きだ。三度の飯よりも(マジで?)。だが、最近になって気づいたが本を「読む」ことより「集める」ことが好きなのだ。これからは誠実に「読書家」と気取らず「蔵書家」になることに決めた。どうぞ、よろしく)
(更なる注 現在では死蔵させずにちゃんと本を読むことにしています)

『目黒駅』を目指す。

目黒通りは『下目黒大鳥前商店街』を抜けると見えてきますは『目黒雅叙園』。

けっこうな坂道で、ヒー!ヒー!フー!です。

『目黒新橋』を渡ると、『権之助坂』だってさ。また坂だよ。もー!
十勝平野しかしらないタカサカにはこたえるよ。こんなんじゃ尾道にもいけやしない。

ただいま『目黒駅』は改装工事中。東京はガウディなみに出来上がりませんね。
ほんと。

ああ、一息つきました。
山手線は休み場ですね。座れて良かった。でも、眠い。『神田』まではけっこうあるので、リラックス。
着いたらゴハンだねえ、なんて言いながら。

ドンドコドンドコ電車は動いていきます。ドコまでいっても街並は続くのです。

それが大都会東京です。
人もさらわれるって。ホントにね。くわばらくわばら。

『カンダァカンダァ』って言うもんだから降りましたよ。だって、『神田』の本屋街にいきたいからね。
失敗。ほんと、大失敗。ゴメンよ団長。

『神田駅』から本屋街の『神田神保町』までは歩くこと歩くこと。まいったね。
もう、歩きたくないのにね。

でも、このトキの団長は優しかったね。
文句も言わずに歩いてくれたよ。良かったよ。
(注 正直な話、疲れてはいたが大都会を歩くことに楽しみを憶えていたのだ、明智くん)

ズラズラと歩いたよ。タカサカも、もう、オナカがすいたとは言わなかったよ。

モクモクと歩いたよ。

人通りのない道でした。
なんか新鮮な感じでしたね。裏道だったのだろうかね?
もう、どのへんをドーやって歩いたかなんて分らない。

ただ、『早川書房』があったんだよね。たぶん。
シブイ感じでした。1階は喫茶店だったんじゃないだろうか?
ちょっと自分の記憶がアヤシイんですけど。
(注 何気に『早川書房』が辺鄙な場所にあった。おお! ここがSF・ミステリーでお世話になってる『早川書房』か!! と興奮した。意外に建物は小さく渋めの雰囲気。こんなところで仕事がしたい)

だんだんと人の通りが多くなってゆき、この時点でタカサカは団長の後ろを付いていくのみ。
思考停止のタカサカはボンヤリとスポーツ屋さんが多いなあって思い始めるころに、見えてきました、
『三省堂』の大きな看板が!
良かった、団長に付いてきて。
(注 町内案内図みたいのに神田神保町への道が書いてあるのを、ぼんやり通りを眺めているときに発見した。このときほど、自分の地理感覚が研ぎ澄まされた瞬間はないだろう。帯広でも道に迷うこの俺にシックス・センスが働いた。良かった、幽霊は見えなくて)

歩いた歩いた。
ホンコン並みに歩いたね。
(注 香港では歩きに歩いた。歩きすぎて道端で夕食を戻したくらいだ。なにゆえ、歩かなければならなかったのか? それは目的地とは逆方向に歩いていたからさ…。トホホ)

続き
#16