2005年7月7日
FLOWMOTIONが今の場所に開店しまして丸2年の時間が流れました。
ただただ2年。なんだか短い感じですけど、振り返ってみれば、かなりいろいろな事をしてきたなあと思うことしきりです。
本と雑貨とカフェとギャラリーのある空間。実は今でもまだまだ少ない業態です。
タカサカはなんでもそろう本屋さんで7年程働いていました。
誰が買うんだろ?という本も実はちゃんとお客さまがいるものなのです。
なんでも注文で手に入る時代なのですが、辞めてから分かったコトですけど「アレが欲しいなあ、あった!! 買おう!!!」という一連の流れが売り場で完結する状況をたくさん作ることが重要なのです。
だから、本屋さんはどんどん大きくなるのです。
どんなに大きい店舗にしてもまだまだ手に入らないものがたくさんあります。それほどに出版業界は細かくて深いのです。
で、小さいFLOWMOTIONはそれだけでも現状とずれているということでもあるんですね。
難しいカタチのお店だなあ、とは思いつつ、タカサカが思い付くぐらいだからこんなお店を欲しているお客さまもいるに違いない!というなんだかヘンな自信あったりしました。
それは2002年に帯広で開催されました「とかち国際現代アート展デメーテル」でのボランティア経験が大きかったのです。
国際的なアーティストもオモシロかったのですが、それに関わるスタッフたちのなんと面白いこと! 学生さんもいましたけど、社会人スタッフの重層的な奇妙な思考力にタカサカはヤラれたのでした。
普段のタカサカの生活では出会えなかった素敵な人たちの存在。こーんな人たちが住む帯広ならあーんな感じのお店も出来るのではないか?という錯覚から今のFLOWMOTIONがうごめいているのかもしれません。
「デメーテル」終了後、タイミングよく「チャレンジショップ」という帯広市と帯広商工会議所の事業が本格的に始まりました。帯広の中心街にある広小路商店街の空き店舗に小さなお店予備軍が軒を連ねるという構想でした。あいにく今ではその場所はなくなってしまいましたが、タカサカはそこで3坪から始めました。
洋書と雑貨のあるお店です。
カフェの構想はあったのですが、最初からは無理でした。自分一人でなにもかもやるというのも無理なような気がしましたし。
そのうちに、ただただタカサカと話をしに来る人もいらっしゃって、やっぱり座ってのんびりできる空間が欲しいなぁという気持ちが強まっていきました。
以前から手伝ってくれていたツカコシはカフェをしたいと話をしていました。
ならば!ということで2003年7月4日、現在の場所に「アートとデザインのセレクトショップ、カフェとギャラリーのお店」が誕生したのでした。
ギャラリーというのは8畳間の空間です。もともとが展示用スペースではありませんので天井も低いです。ライトも専用ではありません。壁も自分で塗りました。
でも、展示したい!という申し出のある人たちはなかなかの感覚の持ち主ばかりでして、そんな手狭な空間を素敵なギャラリーに変化させてくれます。
外に向けて表現をこころみる人たちのなんとパワフルなことでしょう。そしてなんと臆病なものでしょう。自分の表現がどのように伝わっていくのかをうかがう姿はタカサカにも伝染します。
FLOWMOTIONからナニカが生まれていくのであれば本当にうれしいなと、最近特に思うのです。